ひかりの森レター

「ひかりの森レター No.11」 P1からP4です。

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ひかりの森を全国に拡げるために
NPO法人 視障がい者支援協会・ひかりの森  理事長 松田 和子

始めに、この異常気象の中で健康や生活に支障をきたされた皆様に心よりお見舞い申し上げます。気候の変動でおこる自然災害に備えどうしたら良いのか、個人では対応できない問題です。

ひかりの森は、たとえ視覚に障がいがあっても仕事がしたいという希望を叶えるため、作業所を始めて1年半になります。不自由さに負けず助け合いながら懸命に励んでいます。点字名刺を作成し、目の愛護を呼びかけたり、SDGsにつながる古紙の再生、など社会貢献にも力を入れています。その他香りのよい珈琲の販売、もみほぐし等日々模索しながら進めています。今後は、視覚障がい者の特性を活かした、研究・モニター分野にも参画を目指します。仕事を頂くことで、利用者の受け入れが可能になります。

当協会は、視覚障がい者の地域活動支援、相談支援、B型作業所支援へとフロンティア精神で進めて参りました。視覚障がい者は、年々増加しています。情報障がいの為、福祉支援が行き届いていない現状です。ご理解とご協力の程宜しくお願い申し上げます。

 

◆ひかりの森医療講演会          2023年4月30日(日)

見えるを守るためにー緑内障―と題し、川越眼科手術とまぶたのクリニック 院長 本間理加先生をお迎えし開催しました。講演内容は・早期発見・治療について・見えにくいを補完するツールと生活・子供の目を守ために、など具体的でわかり易いお話でした。講演後、病院に行ったとき担当の先生との向き合い方が変わったなど、喜びの声が寄せられました。
越谷市市民活動支援センター/ひかりの森 2会場で開催 参加者70数名
(講演会の写真掲載)

ひかりの森コンサート ~心に光を~

NHK交響楽団首席奏者3名とコバケントその仲間たちオーケストラ コンサート・ミストレス、ピアニストが、平和へ誘う世界の名曲を演奏。素晴らしい演奏を堪能させて頂きました。日頃お世話になった方々への感謝と視覚障がい者に音楽を楽しんでいただきたいとの思いを込めコンサートを開催しました。当日は、賛助会員はじめ、34名のボランティアの協力をいただき、開催する事が出来ました。厚く御礼申し上げます。
(コンサートの写真掲載)越谷市中央市民会館 劇場

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令和4年度 活動報告・令和5年度 活動計画

【令和4年度】
新規事業として「就労継続支援B型事業所 ひかりの森」を4月より開始した。
デイケア事業は令和3年度に引き続きコロナウイルス感染症の影響を受けたが、通所支援の他、電話等による在宅支援を継続した。一日の活動参加平均は7人、電話等による支援3.5人で、一日10.5人となった。
11月には秋の演奏会(出演パラレルナイン他)も行った。英会話、川柳は継続した。広報については、9月「ひかりの森レターno.10」を発行、NHK「視覚障害ナビラジオ」取材、国リハの学生見学ほか受け入れ、協働フェスタ参加など、広く対外活動を行った。令和4年度末の利用登録者は64名、(市内39名、市外25名)である。
相談支援事業所の契約者は172名(前年142名)、計画作成164件(前年122件)、モニタリング417件(前年442件)となり、職員の増強も含めて更に体制を強化した。
新規事業である「就労継続支援B型事業所」は6月から本格的に活動を開始した。令和4年度末の利用者契約数は13名である。利用者活動人数は一日4.8人である。地域活動支援センターから移管された点字名刺作業は継続して積極的に取り組んだ。受注件数は602件(前年401件)であった。軽作業の協力会社は現在10社である。独自な取り組みとしては、「もみほぐし」(週3日)を実施、また「コーヒー豆販売」を開始した。
就労継続支援B型事業のさらなる充実を目途に「就B対策プロジェクト」を発足し4回の会議を開催した。その結果、新たな企画として、「視覚障がい者サポートボランティア教室」を開催(令和5年3月)、5名のボランティアが登録し、サポート活動に参加した。なお、「同行援護事業所」の開始は諸般の環境を鑑み行わないこととした。
NPO法人の正会員は29名、賛助会員75名、法人会員6社の実勢である。

【令和5年度】
基本方針 令和5年度は、就労継続支援B型事業(以下「就B」という)が2年目に入ることもありNPO活動全体にとって重要な期となることを踏まえ、以下の3点を基本に活動する。

  • 地活、相談支援事業所、就Bは連携を行う。
  • 各事業は一層独立採算性の確保に注力し確実な成果をあげる。
  • 今後のNPO法人の事業継続性を確実なものとするため、将来の事業を担える人材の育成に具体的に取り組む。
  • NPOの財務状況に留意し活動の優先事項と期日を常に念頭に置いて活動する。

1.特定非営利活動に係る事業
(1)デイケア等地活事業・基礎的事業、機能強化事業は従来通り行政と連携を取りながら適切に対応する。
・一日の利用者はコロナ感染症以前の状況に回復するよう取り組む。
(2)相談支援事業所・相談員の利用者対応力を強化し組織全体でのスキルアップをはかる。
・相談支援専門員の増強に取り組む。
(3)就労継続支援B型事業所 独立採算による事業継続の最重要年と認識し、緻密に計画し進捗管理を行う。
・利用者契約数と月間利用者活動人数の年間を通じた増加拡大活動に注力する。・協力会社の倍増を実現し仕事の安定的運営ができるようNPOが全組織的に行動する。・点字名刺は組織的活動により発注者のニーズに的確に対応し受注の倍増を計る。・もみほぐし、コーヒー豆販売に続く新たな仕事の企画を構築する。・職員をサポートするボランティアの獲得と活用を図る。
2.その他の事業・「あるっく」の活用策を企画し、収益確保を目指す。
3.NPOの運営関連
・職員の能力開発の為、各種研修への派遣、計画的受講を行う、
・NPO全体としてジョブローテーションを行い人材の早期育成と有機的活用を図る。
・権限委譲、OJTを通じ次世代の経営人材の育成と組織運営の効率化を実行する。
・常に固定費の削減を意識し財務体質の改善を進める。                                  以上 (総会の写真掲載)第15回 通常総会 2023年6月17日(土)

賛助会員を募集中!! (年会費/1口2,000円~) 
「人のために、皆のために、社会のために」と思っている方。同じ思いを持った仲間を作りたい方。あなたの豊かな経験や貴重な体験をひかりの森で活かしましょう。
越谷の宝『ひかりの森』を応援しましょう!

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HAND IN HAND

就労継続支援B型事業所 ひかりの森 管理者 中村伸一
当事業所は、2022年4月1日に開設し、1年が経ちました。通所されている利用者の方も18名程になり、やりがいをもって楽しく働いておられます。単独通所ができない方のために送迎を始めたり、電車やバスを利用の通所の方には、多少の交通費をお渡ししたり通所し易い環境配慮を行っています。お仕事の内容は、視覚障がい者の方ができる様なものや得意な分野を活かしたものなど、様々な方ができるお仕事をご用意しています。今後はSDGsやリサイクルなど社会貢献となる仕組みにも挑戦していきます。職員も利用者と共に頑張って働く環境改善に挑戦しています。
楽しく働く場の提供先がひかりの森ですので、ご希望の方はぜひご参加ください。お待ちしてます。
【Instagram】https://www.instagram.com/sb_hikarinomori/

◆就労継続支援B型事業所 ひかりの森  支援員 スノー 綾  
「視覚障がい者に働く場所を」という理事長のチャレンジ精神から動き出した、就労継続支援B型事業所のプロジェクト。幸運にも私は立ち上げから関わらせていただき、現在も就Bと共に歩ませていただいております。生涯忘れることのできない体験をさせていただき、感謝しています!
就Bの建物は素敵に建設されましたが、中身である就B運営の難しさときたら!!けれど、徐々に目の前に道ができてきて、今、就Bの職員は管理者を先頭に、雑草を掻き分け掻き分け、崖っぷちを恐る恐る、けれど確実に、一歩ずつ前に進んでいます。この道を一緒に進んでくれる仲間たちと共に!
「あせらず、くさらず、あきらめず」就Bはこれからも頑張っていきますので、応援よろしくお願い致します。

(就bの室内の写真)・1F作業室・本日はちらし折りの作業中です。集中してますね~
(古紙の再生作業の写真)SDGs古紙の再生にも取組中。素敵な紙に生れ変ります!
(コーヒバッグ作成の写真)珈琲バッグを販売しています。豆を計量、丁寧に挽き、仕上げています。

◆相談支援事業所 ひかりの森    相談員 細井実歩 
ひかりの森に入職し、相談員として2年目になります。1年目は社会人としての1年目でもありました。初めは仕事を覚えるのに必死でした。しかし、2年目になり徐々に仕事に慣れていき、すべてではありませんが相談員として一人で動くことが多くあります。様々なことに挑戦でき、2年目でも裁量が与えられている環境にとても感謝しております。
また、多くのご利用者様やそのご家族、事業者様と関わり、価値観が広がっていると感じています。「こうだからこう」という決めつけや固定観念を取っ払った、柔軟性のあるお一人お一人に寄り添える相談員になるために、自分磨きを怠らず、日々学び続け精進してまいります。今後とも宜しくお願い致します。
(相談事業所内 相談の様子の写真掲載)

ユニバーサルな点字名刺はいかが?
就労継続支援B型事業所では、既成の名刺に点字をいれる仕事に取り組んでいます。
※全国の皆様からのご注文をお待ちしています。
※ホームページからも申し込みが出来ます。
ホームページ http://npo-hikarinomori.com/

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地域活動支援センターだより

目が見えづらくなって移動が困難、生活の不自由さを訴える相談が増えています。お話を伺った後、白杖歩行等ひかりの森の活動体験をしていただいています。また、国リハ、県リハ、その他の機関への紹介も行っています。
◆地活の活動として、8月23日(水)プロの落語家をお招きし落語会を開催。楽しい時間を持つことが出来ました。

目の健康講座第~35回 埼玉県「目の愛護デー」~
日時:令和5年10月1日(日)13:00~16:00
会場:さいたまスーパーアリーナTOIRO
ひかりの森は、販売ブースに出店します。
DVD「あるっく」、珈琲、木工など
(目の愛護デーのポスター写真掲載)

ひかりの森 利用者・ボランティアの声

「私の仕事」  利用者:岡本尚桂さん
私は、市内にある高齢者施設「デイサービス」で働いています。今年で8年目になります。今の仕事は、利用者様のドライヤー介助、朝のラジオ体操、合間に洗い物やおしぼり配布、午後は折り紙を教えたりしています。
大変だったことは、利用者様やスタッフの声と名前を覚えること、施設内の環境メンタルマップです。利用者様は、私が視覚障がい者とは知らずに接してきます。目がみえづらくなってきている中で気を付けていることは、利用者様とぶつからないようにすること。日によって見え方が違うので、その日のスタッフに伝える様にしています。初めの頃は伝える事で迷惑がかかると思っていましたが、伝える事でお互いに働きやすくなりました。これからもコミュニケーションをとりながら、私なりに楽しく働きたいと思います。
(高齢者と折り紙をしているイラスト)

「ボランティア」   援助スタッフ:外岡信子さん
私は病院を退職したら視覚障がいがある方のボランティアをしたいと考えていました。母が網膜剥離の手術をしたり、姉が加齢黄斑変性症や緑内障に罹患したのも影響しています「ひかりの森」は市民活動支援センターで知り、同行援護従事者養成研修を受講しました。一般課程及び応用過程を修了して白杖講習会やコンサートの時に同行援護したり、外出のお手伝いをしています。看護師や助産師の資格が役にたつこともありました。
ボランティアは今迄経験したことの無い新しい経験が楽しく、学びや気づきがあるので、充実しています。仕事をしているときは余裕がなく、自治会の行事に参加したり、市民会館での研修を受けることはありませんでしたが、今はボランティアの前に研修を受け勉強してから臨むようにしています。
友人が「自分の生きがいが人の為になっているのは素敵」と言ってくれました。まずは自分がやりたいと思えるボランティアを続けていきたいと思います。
(白杖歩行のイラスト)

「白杖講習会」   援助スタッフ:村上かをるさん
白杖の使い方支援のお手伝いをしています。白杖を使いこなすことによって、安全にスマートに単独歩行が出来るようになりますし、同行援護で歩く際もお互いに安全に歩くことが出来ます。もっともっと白杖講習会に参加していただける為には、どの様に広報をしたら良いのでしょうか。
障がい福祉課?眼科医?ヘルパーさん?等々、周りを取り巻く方々が、もっともっと声を出してくだされば、お手伝いできる方々が、たくさんいると思うのですが。

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以下はPDFのデータです。